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住まいのレポート Vol.27 暮らしにエッセンスを添えるアロマ入門

みなさんは、アロマというと「香りを楽しむだけのもの」「道具を揃えるのが大変そう」などという印象をお持ちなのではないでしょうか。実はアロマはとても手軽に始められて、日常の家事やお客様へのおもてなしにも役立つものなのです。そこで今回は、社団法人日本アロマ環境協会のアロマセラピスト原田 裕子さんにお話を伺い、住まいを快適な場所にするのに一役買ってくれるアロマをレポートします。

アロマセラピスト 原田裕子さん

アロマセラピスト 原田裕子さん

社団法人日本アロマ環境協会認定アロマセラピスト、同アロマテラピーインストラクター。
aromaworks主宰。株式会社SAFARI取締役。
協会認定校や個人講習会にて講師活動を行うとともに、サロンにてアロマトリートメント業務も行う。
アロマテラピーを通じて豊かな環境が豊かな心を育むことを多くの人に伝えることをモットーに、
日々新しいアロマテラピーを提案。

日本アロマ環境協会オフィシャルサイト >> http://www.aromakankyo.or.jp

アロマ、アロマテラピーってどんなもの?

アロマテラピーはリフレッシュからハウスキーピングの分野までさまざまに役立てることができます。

アロマ(aroma)とは、芳香、つまりよい香りのことです。また、アロマテラピー(aromatherapy)を直訳すると、芳香(aroma)療法(therapy)。よい香り(アロマ)を使って、心や身体のコンディションを整えてくれるのがアロマテラピーです。最近、アロマテラピーという言葉が略されて、「アロマ」と呼ばれていることもあるようです。アロマテラピーが単に香りを楽しむだけのものではなく、心や身体にいろいろな作用をもたらすことも考えると、できればアロマテラピーときちんとした名称で呼んでください。

草花

アロマテラピーは、古くは古代エジプト文明の時代から薫香や浸剤というかたちで用いられていました。現代では、植物のよい香り(アロマ)の働きを借りて、気持ちをリフレッシュしたり、心身ともにリラクセーションやリラックスしたり、ストレスケアや疲労回復などに多く使われています。また、トリートメント、セルフスキンケアなど、美容面のケアにも用いられています。

草花

アロマやアロマテラピーの基礎を知り、うまく生活に取り入れることで、身体と心のバランスを良い状態にキープできるだけでなく、さまざまな効果を知ることで、住まいや暮らしを豊かにすることも可能なのです。

アロマテラピーの基礎知識

精油選びはアロマテラピーの重要ポイント。高価なものでなくてもいいのですが、天然で上質なものを選びましょう。

家庭でアロマテラピーを楽しむ場合には、精油(エッセンシャルオイル)をアロマポットに入れたり、布やティッシュにたらしたり、霧吹きでスプレーしたりなどさまざまな方法があります。そして、精油選びがアロマテラピーの効果を左右する大きなポイントになります。

草花

精油は植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから成分を抽出した天然の有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。化学成分などでつくられた合成香料では、アロマテラピーの効果が得られませんので、購入される時には注意をしてください。合成の香りが悪いものというわけではありませんが、アロマテラピーは自然療法のひとつで、天然の植物のパワーを用いるものですから、ポプリオイルや合成香料を誤って購入しないためにも、アロマテラピーの専門店で購入することをおすすめします。

草花

現在、精油はさまざまな所で販売されています。精油と言っても、たくさんの種類があって、価格も高価なものから安価なものまでいろいろあります。自分の使用目的に合った精油や、好きな香りを選ぶためにも、まずは、お近くのアロマの専門店に出掛けてみてください。専門店であれば、精油の種類も豊富ですし、専門知識を持ったスタッフの方が、さまざまな質問にもていねいに答えてくれるはずですから。

こんな時こんなトコロにこのアロマ

では、住まいを豊かにするアロマの具体的な使い方、効能についてご説明しましょう。

香りだけでなく光も楽しめるアロマポットも多く出回っています。
光の色が変わるアロマポット。コンセントがなく置き場所を選ばないのも便利。
これは車のシガーライターソケットに差し込んで使用するアロマポット。

お客様をお招きする時
お客様へのおもてなしでは、第一印象が肝心です。お部屋に入った瞬間、玄関先で良い香りがすると、それだけで印象がグンと良くなります。お手洗いも、お客様が一人になる空間なので効果的です。逆に、ダイニングスペースなど食事をする場所では避けたほうがベターです。

香りは、オレンジやレモンなど柑橘系がおすすめです。柑橘系の香りには気持ちをリフレッシュさせたり、リラックスさせる効用があります。上級テクニックとしては、ゼラニウムやローズの香り、サンダルウッド(白檀)などの木の香りを使うのもよい方法です。

使用方法は、アロマポットやルームスプレーなどがよいでしょう。ルームスプレーのつくり方は、まず、スプレーボトルに無水エタノール(アルコール)を5mlほど入れ、精油5〜6滴を加えた後、精製水を入れて良く振ってできあがりです。リビングはもちろんのこと、玄関やトイレ、洗面所などで、いろいろな香りが楽しめるのもよいものです。ただし、香りには好みもあるので、あまり香りが強すぎない配慮も必要です。

ペットの臭いを消したい時
レモンやペパーミント、ユーカリの香りなどを使用すると良いでしょう。注意したいのは、ペットにも香りの好みがあること。嫌いな香りを使用し続けると、ペットの健康に影響する可能性もあります。いくつかの香りを試してみて、ペットに影響のないものを選びましょう。また、ペットのトイレまわりにルームスプレーを使用する際は、無水エタノールの量を少し増やしてスプレーしても良いでしょう。

トイレに
精油にはもともと殺菌作用があるので、どれを使用してもいいのですが、ラベンダーやペパーミント、ユーカリなどを使うのが一般的です。拭き掃除には、バケツの水に精油を1滴入れ、よく混ぜて使います。また、便器や床を掃除する際、クエン酸を少量混ぜて拭き掃除をすると効果的です。ただし、酸なので大理石などに使うと変色する恐れがあるので注意が必要です。

単に、香りを楽しみたい場合は、フローラル系のゼラニウム、イランイランなどもおすすめです。スプレーを使用したり、アロマポットを用いてもいいのですが、トイレットペーパーの芯に精油を1〜2滴垂らすだけでも構いません。簡単なだけでなく、器具を用いないので、置き場所に困ることもなく、お子さまがいるご家庭でも安心ですね。

防虫・虫除けに
防虫の場合は、使用する場所によって使用する精油も若干異なります。洋服タンスの中であれば、ラベンダーやパチュリの精油をサシェ(香り袋)につけて入れたり、吊るしておきます。

また、網戸の虫除けのときには、レモングラスやシトロネラがおすすめ。網戸に直接スプレーしてください。スプレーのつくり方は、ルームスプレーと同じです。ただし、レモングラスなどの精油には色がついていますので、カーテンなどにスプレーされる時には注意してください。

上記以外にも、美容やリフレッシュ、集中力を高めたり、寝つきをよくしたりなど、アロマテラピーにはさまざまな作用があります。ハウスキーピングに使える有効な使い方もありますので、詳しくは、専門店にたずねるか、日本アロマ環境協会のホームページをご覧になってください。

これだけは知っておきたいアロマの注意点

アロマテラピーは生活に幅広く役立てることができますが、そのためには次の基本的なルールを守ることが大切です。

基本的な注意事項を守ってアロマテラピーを生活に幅広く役立ててください。

精油について
◆ 精油は引火する可能性があります。台所などの火気まわりでの使用には十分注意しましょう。
◆ 合成のアロマオイルやポプリオイルは、アロマテラピーで使用する精油として用いることができません。アロマで使用する精油とは、植物から抽出されたものであり、合成のアロマオイルとは異なるものです。精油に似た外見の合成オイルと混同しないように注意しましょう。
◆ 保管は、キャップをしっかりしめ、高温多湿の場所は避け冷暗所に保管しましょう。また、お子様やペットの手の届かない場所に保管しましょう。

その他アロマテラピーの注意点
◆ 原液を直接肌に塗ったり、飲んだりしないように。また、目に入らないように注意しましょう。
◆ 妊産婦やお年寄り、その他敏感な体質の方は香りに反応しやすいことがあります。不快感や異変を感じたときは使用を中止しましょう。
◆ 3歳未満の乳幼児には香りを嗅ぐ使用方法、すなわち室内芳香以外はおすすめしません。
◆ アロマランプやアロマポット等の火気には十分お気をつけください。
◆ 精油を混ぜたトリートメントオイルのついたタオルや、精油を溶かした水、お湯に浸したタオル類を洗濯した際は、乾燥機の使用は避けてください。

これまではアロマとか、アロマテラピーというと、専門的な知識と専用の機器が必要なイメージがあったのですが、今回のレポートで、とても身近で手軽なものだということがわかりました。専用の機器を購入しなくても、とても手軽に始められるのですから。まずは好みの精油を選んで、ルームスプレーをつくってみるのがよさそうです。もっと簡単に試したい人はティッシュに垂らしてテーブルや枕元に置くだけでも効果があるそうです。